お花を生ける際は専用の鋏で

我々ほんまもんオフィスのある兵庫県加東市のお隣、小野市は、ひまわりの丘公園と言う場所がこの時期人気のスポットとなっております。
毎年この時期には40万本のひまわりが咲き誇り、また子供用の遊具も充実しているので、家族連れを中心に人で連日にぎわっています。
夏の花と言えばひまわりですよね。こちらの近隣でも、お庭からひまわりの大輪の花が顔をのぞかせていると言うお宅が結構あります。
そしてひまわりに限らずですが、花が咲くと摘んでお家の中で花瓶に生けると言う方も多いと思います。
ただ、どんな花でも摘んで花瓶に生けると、直ぐにしおれてしまう…。
いくら何でも早すぎない?
でもまぁ、こんなものなのかも…。
そんな風に思われた事はございませんか?
もちろん、適切な水の量など、花の種類によって違いはあるので、直ぐにしおれてしまう原因はどこかにあるかもしれません。
ただ、刃物道具の専門店である当店から1つ。
花を摘む際の道具が適切でなかったら、生けた花の寿命が縮まってしまう事があります。
花と言えばもちろん植物なので、剪定用の鋏で摘んでいる。
恐らくそんな方もいらっしゃるかと思います。
ただ、こういった剪定鋏は枝を切る為に作られた刃付けがされていて、多くはハマグリ状の刃になっています。
カミソリのように鋭い刃では、一定の硬さ、太さのある枝を切る際に刃こぼれをしてしまいますので、目的に対して適切な刃付けになっております。
つまり、生花用ではなく剪定のための鋏であるため、花を摘むのは適切な用途ではありません。
剪定用の鋏で花を摘むと、鈍角の刃が茎の繊維を潰してしまい、生けた後水の吸い上げが悪くなってしまいます。
結果、しおれるのが早くなってしまうと言う訳です。
花の茎を切る事を想定した刃付けが施された鋏であれば、茎を潰さないため、水の吸い上げがよくなり、花が長持ちします。
重勝 華道鋏 池ノ坊 165mm ステンレス
花を摘む用に最適なのが、こう言った華道用の鋏となります。
こちらは、わらび手のついた形が特徴の鋏です。
わらび手は硬い枝の水揚げを良くするために切り口を潰すために使います。
また、刃は断面の繊維を潰さずに切るために、角度を鋭角に造っているので、水の吸い上げが良く、活けた花を長く楽しむことができます。
ご家庭用に錆びにくくお手入れがしやすいステンレス製を代表例としてご紹介させていただいておりますが、鋼製のものもございます。
重勝 華道鋏 古流鋏 165mm ステンレス
上記の池ノ坊鋏は、一般的な鋏の形ではないため、初めて使われる方にとってはこちらの方が使いやすいかもしれません。
一般的に思い浮かべる鋏の形状に近い、植木鋏のような形をしております。
同じく断面の繊維を潰さずに切るために、刃の角度を鋭角に造っているので、水の吸い上げが良く、活けた花を長く楽しむことができます。
また、こちらも鋼製のものも取り扱っておりますので、お好みでお選びください。
近正 フローリスト L 刃先キャップ付き
これまでご紹介したような鋏とは違いますが、こちらも生花用の鋏となります。
枝ものは切れないですが、お花にのみ使われる場合、一般のご家庭であればこちら1つで事足りると思います。
より通常の鋏に近い形状。価格的にも一般のご家庭の方にお手に取っていただきやすいコスパに優れた商品となります。
また、近正フローリストシリーズは文房具の鋏のような見た目ですが、ちゃんと生花に使う想定で作られています。
文房具の鋏はまた用途が違います。
文房具の鋏を使うと、繊維をうまく切れず花の寿命を縮めてしまうのでご注意ください。
また、お使いいただく中で切れ味が落ちて来ると、お花用に刃付けが施された鋏を使っていても、茎を潰してしまいます。
ダイヤモンドシャープナー日本製
切れ味が落ちたと感じられたら、こちらのようなシャープナーで切刃を擦ってください。
鋏の研ぎは、一般的なご使用であればこれで十分です。
鋏は分解して包丁を研ぐように砥石で裏面まで研いでしまうと、噛み合わせが狂って一切切れなくなるので、ご注意ください。
アルス 刃物クリーナー 320ml GO-3
生花に限らず、植物を切ると樹液やヤニが鋏について切れ味が落ちます。
こういった刃物クリーナーで日常的なメンテナンスをするとより効果的です。
椿油(小) 100ml
使い終わったら、こう言った刃物用油を塗っておくと、錆び防止になります。
特に長期間使われない場合は、必ず塗っておいてください。
最後までご覧いただきまして有難うございます!
スタッフ一同、ご来店を心からお待ちしております。